在宅勤務体制に移行して1年が経ちました
こんにちは。開発部の中川@Nkznです。
時が流れるのは早いもので、2020年3月1日に弊社の在宅勤務(テレワーク)体制がスタートしてから、1年が経ちました。スタート当初に次の記事を書いています。
今回は続編として、この1年で変わったウォーターセルのあれこれについて、紹介していきます。
社内制度が整備されました
令和2年12月1日付けで在宅勤務規定が施行され、在宅勤務が正式な社内制度として明文化されました。賃金規定も改訂され、在宅勤務手当のルールが追加されています。
2020年6月1日の時点で、原則として在宅勤務で勤務を実施することについて社内チャットで告知があり、社内ルールについても簡単に告知されていましたが、12月にしっかりと明文化されたことで、会社が原則在宅勤務の体制を継続していく意思があることが示されました。
各規定の中でこの体制の期限について言及されなかったので、今後も、在宅勤務が可能な業務に従事している従業員は原則として在宅勤務を続けていくことになります。
オフィスのフロアが減りました
これまではビルの1F〜4Fを使っていましたが、出社する従業員が減ることから、3・4Fのみにフロアを縮小しました。
レイアウトを大きく見直し、フリーアドレスの作業スペースやパーティションで区切られた打ち合わせブースを持つ、ウィズコロナ時代に即したオフィスに生まれ変わりました。
希望者は出社可能になりました
前回の「仕事環境の格差が生まれやすい状況に課題」で触れたとおり、パソコンは会社から貸与されるものの、各従業員が業務のために自宅環境を整備することを会社として強要できません。趣味を兼ねて環境を整備したい従業員は自主的に自宅環境を充実させていますが、そうでない従業員の働きやすさについても考える必要がありました。
現在、これに対する施策としては「出社してもよい」という形に落ち着きました。自宅環境の話題に限らず、業務内容の特性や様々な理由から「総合的に判断して、出社して作業してもらったほうがよさそう」と上長が判断した従業員については、(通勤時の感染対策に気をつけながら)出社してフリーアドレスのスペース等で働いています。
常時出社している従業員もいれば、ときどき気分転換に出社している従業員もおり、柔軟に運用されている印象です。
筆者も過去1年で4〜5回ほど事務処理等のために出社しましたが、いつ行っても2人くらいは開発部の同僚がいて、良い気分転換になりました。
ISMSの維持審査が通りました
あまり大きな声で宣伝していませんが、ウォーターセルはISMS認証取得企業です。大手企業と共同でプロダクト開発を行う機会が多かったことから、必要に迫られて取得しました。取得によって多少の煩雑な事務処理は生まれましたが、社内の情報管理に一定の秩序を生み出し、それを保つための良い機会になっているので、取得してよかったなあと個人的には思っております。
さて、2020年度の維持審査は、初の在宅勤務体制下での実施となりました。何か起こるのではと心配していましたが、もともとG Suite等のビジネス向けSaaSを最大限に活用しながら情報資産管理を行っていたのもあり、特に問題なく進んだようです。従業員の大半が電子媒体(ノートPC)を自宅に持ち帰っているというのはリスクをいくらか高める行為ではありますが、ISMSの目的はリスクをゼロにすることではなく、リスクを特定・分析・評価して管理することです。管理体制があるということで、特に大きく問題視されることもなく審査は通過となりました。
維持審査は大丈夫でしたが、更新審査も同じように行くかはわかりません。引き続き気を引き締めていきたいところです。
コミュニケーションは相変わらず手探り
前回もコミュニケーションについて触れましたが、ツール面については大きく変更なし、人間の行動は改善あり、といったところです。
ビデオチャットのサービス選定については、少し運用が固まってきました。MeetとZoomがざっくりと併用されていて、Meetをフットワーク軽く使っている人が多い印象です。会社でZoomのProプランをいくつか契約していて、長時間・大人数のミーティングがあるとZoomを使う感じですね。リプを見てない人のスマホを鳴らせる最後の手段として、Chatwork Liveも3ヶ月に1回くらい現れます。
人間側の行動については、おっかなびっくりビデオチャットを触っていた状況が、かなり改善されました。雑に https://meet.new して作ったURLを添えて「ちょっと喋りたいけど時間ある?」とリプするスタイルがある程度確立したように思います。また、アクティブなプロジェクトのチャット部屋には、固有のMeet部屋を用意して、気軽に集まれるようにしています。
金曜の夕方になると、エンジニア雑談部屋がオープンします。雑談の機会が減ってしまっているので、こうして定例で開催してくれるとありがたいですね。
いくつかのプロジェクトでキックオフからクローズまで回してみた
2020年度中に在宅勤務の中でキックオフからクローズまで進んだプロジェクトがいくつかありましたので、感想を残しておきます。
これも前回言及したとおり、Backlogにチケットを立てたりScrapboxで最新仕様を共有しながらプロジェクトを進めました。アグリノート米市場のように複雑な仕様を持つシステムも手掛けましたが、仕様のやりとりがほぼ全て明文化されて進んでいったため、混乱は(思ったより)少なかったと思います。
プロダクトオーナー、プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャーを立てて密にコミュニケーションを取った結果、「仕様の精度が上がって整理されていく」という形でどんどん仕様が変わっていきましたが、仕様変更の内容を明文化し続けたことと、開発メンバー全員参加のオンラインミーティングで確実に共有し続けたことで、大きな混乱はなく進行できたように見えました。
明文化されたコミュニケーションが良い流れを生んだように思われます。良いスタイルのプロジェクト進行の事例ができたので、今後も一定以上の規模のプロジェクトでは踏襲していきたいですね。
開発部に聞いてみた、在宅勤務で変わったあんなことこんなこと
在宅勤務を1年続けてみて、生活スタイルがどう変わったか、ざっくばらんに開発部メンバーにインタビューしてみました。
@Nkzn(筆者)
- ハウスキーピング系の家事を担当する比率が高まり、ルンバと仲良くなった
- 家事の水仕事が増えて、手があかぎれでバッキバキになった結果、MacBookのTouch IDが人差し指を認識してくれなくなった(保湿クリームで療養中)
@ooooooo_q
- 風邪をあまり引かなくなった
@kam1nchu
- 近くに住む意味がなくなったので家賃の安い地域へ引っ越した
@ryo4004
- 出社体験が1ヶ月しかできなかった😭
- (著者註:彼は2020年2月入社でした)
@bnosuke
- 除雪がこまめにできて助かった
@kdoya
- 意識的に運動する機会を増やさなくてはならなくなった。(3kg太った)
家庭へのコミットの仕方が変わった人、健康面でのメリデメ、オンボーディングの不安など、各位の人生に一様ではない影響を与えたのだなあということが見て取れます。
まとめ
ワクチン接種も始まり、少しずつ希望が見え始めました。
2021年はこのまま進むことになりそうですが、2022年は在宅/出社のバランスを調整しながら、より働きやすい環境を作っていけるといいですね。